2019年12月

パイロットに向いているのはどんな人?

と聞かれたら、私は「バランスの良い人」と答える。 

 頭が切れるとか、運動神経が抜群、すごく器用・・・などと何か抜きんでているよりも、全体的に凸凹が激しくない感じが良いように思う。まずは航空身体検査に合格できる一般的な健康があれば良い。 そして、100年前と違い、今の航空機には、視力・腕力・勇気よりも、IT対応の方が大事なようだ。

 でも、初歩の訓練では、小型のプロペラ機を使い、自分の感覚と体力・頭で、誰の助けを借りることなく、何が起きようがたった一人で無事、着陸させることを学ぶ。 手足を動かしながら、外を見張り、計器やチェック・リストや地図を読み、無線のやり取りをし、到着予定時刻を頭で計算し、用紙に書き込んだりするマルチでアナログな世界だ。

パイロットに向いてる人

 そして、何より訓練費が高額なので、自費でも社費でも余計な時間は掛けられない。時間内で仕上がらなければ、途中で断念せざるを得なくなることも間々ある。

 プロになれば、乗員・乗客も指揮・管理する強いリーダーシップやコミュニケーション力が必要でもある。 パイロットの基本はルールとマニュアルであり、創造力やビジュアル系の容姿などはほぼ必要ない。 感情豊かであるより、動じず、機転を利かし、淡々と手順をこなせる方が良いのだ。

 と、たくさん並べたが、メカに強くもなければ、チビで体力あるわけでもない私がやっていたのだから、そうそうハードルが高いわけでもない。 元エアライン・パイロットの知人がよくぼやいていた。「勉強したくなくてパイロットになったのに、何でいつまでも試験だ審査だと、勉強しなきゃいけないんだ」と。。。。。これらもご参考に。

 

        by 40年前は情報が少ないから飛び込めたのかもしれないポッポ