2017年6月

絵本「しっぱいなんかこわくない!」

 この絵本の帯には 「NASAの女性宇宙飛行士・ケイトさんが 国際宇宙ステーション61PCC8+bcOL__SX409_BO1,204,203,200_から地球の子供たちへ読み聞かせをした話題の絵本!」 と書かれ、1ページ目には 「せかいいちのエンジニアになりたい女の子、ロージーのおはなし」 とある。ならば、当協会としては紹介せねばならない本だ。

 子供っていうのは、放っておけば とても自由にそれぞれ独創的に育っていくものだと思う。でも、世間とか大人というものが大きく影響を及ぼすために、その子はもしかしたら小さい金太郎飴のようになってしまうかもしれない。読んでそんなことを思った。

 あとがきに、モチーフになったアメリカの有名なポスター 「リベット打ちのロージー」 のことが少し紹介されていた。もともとは戦時中に戦争協力を訴えるのためのポスターとして作成されたものだが、後にフェミニズム運動と結びついて、女性の自立のシンボルとなったそうである。絵本の中に、このロージーや身に付けている物がちょこちょこ描かれているので、探すのも楽しい。

Rosie the Riveter

Rosie the Riveter

 

 もう一つ、このお話は勿論 女の子の背中を押してくれるものだが、ロージーを男の子に置き換えても、そのまま成り立つことに気が付いた。ジェンダー・ギャップについて、日本の1歩も2歩も3歩も先を行くアメリカだからだろうか?

                ポッポ