2017年2月

キツネがくるりと輪を描いた

 板倉滑空場でグライダー・アクロバット機のフォックスに乗せてもらった。 教官はもちろんブログ用1  この人、今や日本のグライダー、ヒコーキ、へりのトリプル教員のSさんだ。 

 この日はアクシデンタル・スピンとループやロールのアクロの体験で、飛行機の曳航で4000ftくらいまで上がってから、約3分ほどで科目を終えて着陸となる。 グライダーでの事故が絶えない昨今、意図せず自分からスピンへ近づける操作をしていく過程を観察してみるのが第一の目的。

 簡単なレクチャーを受け、10㎏ほどバラストを積み、パラシュートを背負って甲羅を背負う亀のようになり、座ってはギューギューベルトを締めあげる。 「おお、さすがアクロは重々しい・・・」と考える間もなく離陸。 曳航機を追うのも面白く、また遠い山々の白い綿帽子に見とれた。

阿部+櫻井 基本操作を少し習って、「ガン」と操縦桿を引っ張り、「バン」と失速して真下を向く失速をやってから、旋回からの不適切な操作によるスピンを実施。 簡単にスピンに入るが、どうしてもアクシデンタルでなく、手順を踏んでいるので、わざとらしくなってしまう。 もう一度、観察ポイントをよく理解してから体験する必要を感じた。 

 そして、ループやロール、ハンマーヘッドをデモしてもらい、私もループをやらせてもらった。 飛行機と違って、操縦桿がとても軽いため、「グイッと引いて」と言われて引き過ぎた。くるっと小回り、6G(通常の6倍の重力)がかかったループになってしまったらしい。 前席はやや座席が寝ているのであまり感じないが、座席の立った後席のSさんには「ウウッ」という重さだったようだ。背面_ブログ用

 のびのび自由に動かせるというのが、何とも面白く感じた。 そうだ、トンビではないけれど、せっかくパイロットになったのだから、このレッドフォックス号(赤いキツネ)で大きなループを描けるようになりたいな、と思う刺激的な一日だった。 

             ポッポ