2013年9月8日

空白の五マイル

最近、出版依頼ず51Sl7Y3VosL__SL500_AA300_っと気になっていたこの本(角幡唯介 集英社)を読み終えた。

グレートキャニオンよりもずっとずっと大きい、チベットにある世界一のツアンポー渓谷を探検した日本人の冒険物語。最後の秘境と言われただけあって、ただただ寒いとか暑いとかいうのではない手強さがわかった。

最後に冒険家らしいことばが書かれていて、なぜ過酷な冒険をするのか?という問いに、「死ぬような思いをしなかった冒険は面白くないし、死ぬかもしれないと思わせない冒険に意味はない」とあった。 私も8年くらい子育てに専念して飛ばなかった頃、なぜまた飛びたいと思うのだろう?と考えたことがある。「地上にいるだけでは何か物足りない」感じがすることに気付いた。 もしかしたら、似たような安定感のある地面に執着しない人種なのだろうか・・・

冒険ものは大好きだ。 「脱出記」は想像を絶するし、「積みすぎた箱舟」は電車の中でクスクス笑いが止まらなかった。アラスカ旅行の復路でようやく「アラスカ物語」を読み終えて、やっぱりもう一度行こうと思わされ、「ウーマンアローン」や「インパラの朝」の女性たちには拍手喝采した。

地球からは秘境など無くなっていくばかり。だから昔の話でいい、 「じぇじぇ!!」というような冒険物語、次は何を読もうかな?

ポッポ